三井寺力餅本家

三井寺力餅本家

昔、比叡山西塔谷武蔵坊に弁慶と云う荒法師がいました。腕力はどこまでも強く、いつも多くの僧達におそれられていました。その当時、延暦寺と三井寺の僧達は非常に仲が悪く、我が方こそ仏祖の教えと争っていましたが、ついに弁慶を先頭に比叡山の僧が一斉に兵を挙げ、三井寺に攻めこみ、数多くの堂塔伽藍を焼き尽くしました。その上、美しい音で名高い三井寺の霊鐘を戦利品として比叡山まで引きずり上げ、鐘をついたところ、唯、「イノー、イノー」(帰りたいの意)と響いたと伝えられます。後年わけあって怪力弁慶は、この巨鐘を三井寺に返したという。これが弁慶引摺鐘の由来です。

時は流れ世は変わり数百年、慶安の頃になって三井寺と弁慶の怪力に因んで餅を商う者がいました。これが三井寺力餅の始まりで、この山紫水明の湖国を訪れる文人、墨客共にその上品でまろやかな風味を愛し、広く世間に知られるようになりました。

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